はじめに
SSTFEditorとは?
SSTFEditor は、SST 形式のドラム譜面ファイル(SSTFファイル)を作成するためのグラフィックエディタです。SSTFファイル、または SSTF互換のDTXファイル(SSTF over DTXファイル)を出力することができます。
動作環境
Windows 10 Home/Pro (x64) 最新版
- x86, ARM では動作しません。
- 常に最新の Windows Update を適用してください。
インストールとアンインストール
SSTFEditor は DTXMania2 のアーカイブに同梱されており、DTXMania2 と同時にインストールされます。インストールとアンインストールの手順については、インストールとアンインストールをご覧ください。
画面構成
譜面
譜面は、ドラム譜面の編集を行うエリアです。
ドラムパーツを表す「レーン」ごとに、そのパーツで鳴らす「チップ」を配置します。
譜面内で行える操作は、現在のモードが「編集モード」であるか「選択モード」であるかによって、異なります。詳しくは、「譜面を編集する」をご覧ください。
編集タグ
譜面の情報を編集します。詳しくは、「基本情報を編集する」をご覧ください。
メニューバー

ファイル
新規作成
開く
上書き保存
名前を付けて保存
終了
- 最近使用したファイルの一覧
編集
元に戻す
やり直す
切り取り
コピー
貼り付け
削除
すべて選択
選択モード
編集モード
モード切替え
検索
表示
ガイド間隔
再生
最初から再生
現在の位置から再生
現在の位置からBGMのみ再生
再生停止
ツール
オプション
ヘルプ
バージョン
ツールバー

譜面を編集する
レーンとチップの種別
SSTFEditorでは、レーンにチップを配置していくことで、譜面を構築します。
レーンとチップには様々な種別がありますが、それぞれのレーンに配置できるチップの種別は、あらかじめ決まっています(一部は「オプション設定」で変更することができます)。
レーン名 | 配置できるチップの種別 |
---|---|
BPM (Beats per Minute; 1分間の拍数) | BPM![]() |
LC (LeftCymbal; 左シンバル) | Crash Splash Mute ![]() |
HH (HiHat; ハイハット) | HiHat (Close) HiHat (Open) HiHat (HalfOpen) HiHat (FootPedal) ![]() |
SD (SnareDrum; スネア) | Snare Snare (Ghost) Snare (CloseRimShot) Snare (OpenRimShot) ![]() |
HT (HighTom; ハイタム) | HighTom HighTom (RimShot) ![]() |
BD (BassDrum; バスドラム) | BassDrum![]() |
LT (LowTom; ロータム) | LowTom LowTom (RimShot) ![]() |
FT (FloorTom; フロアタム) | FloorTom FloorTom (RimShot) ![]() |
RC (RightCymbal; 右シンバル) | Crash Ride Ride (Cup) China Mute ![]() |
BGV (BackgroundVideo; 動画) | BGV![]() |
BGM (BackgroundMusic; 音楽) | BGM![]() |
編集モードと選択モード
SSTFEditor には編集モードと選択モードという2つのモードがあります。編集モードではチップを配置して譜面を編集することができ、選択モードでは譜面内のチップを選択して移動や削除などを行うことができます。
SSTFEditor では常にどちらかのモードが有効であり、起動直後は編集モードが有効になっています。
モードの切り替え
モードの確認や切り替えは、ツールバー、またはメニューバーの 編集
から行います。
編集モードでの操作
編集モードでは、譜面に対してチップを配置したり削除したりすることができます。
チップの配置
マウスの左ボタンをクリックすると、その位置にチップを配置することができます。配置場所にすでにチップが存在している場合は、そのチップは削除され、新しく配置されるチップに置き換えられます。
配置されるチップは、そのレーンに対して現在選択されているチップ種別のものが配置されます。
チップは、ガイド線にそって(スナップされて)配置されます。ガイド線の間隔はメニューバーの 表示
> ガイド間隔
から変更することができます。

BPMチップの配置
BPM レーンでマウスの左ボタンをクリックすると、次のダイアログが開くので、配置する BPM の値を指定します。
この BPM チップが配置された箇所から、その BPM 値が有効になります。
チップの削除
チップにマウスポインタを合わせて右ボタンをクリックすると、そのチップを削除することができます。
チップ種別の変更
スペースキーを押下することで、そのレーンに配置可能なチップの種別を変更することができます。配置可能なチップの種別とその数は、レーンごとに異なります。
選択モードでの操作
チップの選択
いくつかの方法で、チップを選択することができます。 選択されたチップは、周囲の白線が太くなります。
1つのチップの選択
チップにマウスポインタを合わせて左ボタンをクリックすると、そのチップを選択することができます。
複数のチップの選択
マウスの左ボタンを押したままドラッグすると、複数のチップを選択することができます。
すべてのチップの選択
メニューバーの 編集
> すべて選択
で、すべてのチップを選択することができます。
検索による選択
メニューバーの 編集
> 検索
で表示される次のウィンドウで、条件を指定してチップを選択することができます。
- 小節範囲指定
- 検索する小節の範囲を限定できます。チェックを入れない場合は、すべての小節が検索対象になります。
- レーン選択
- 検索するレーンを限定できます。どのレーンも選択されていない場合は、すべてのレーンが検索対象になります。
- チップ選択
- 検索するチップの種別を限定できます。どのチップ種別も選択されていない場合は、すべての種類のチップが検索対象になります。
選択中のチップの操作
選択されているチップに対して、次の操作を行うことができます。
切り取る
メニューバーの 編集
> 切り取り
を選択するか、ツールバーの切り取りボタンをクリックすると、選択中のチップを「コピー」してから「削除」します。
コピーする
メニューバーの 編集
> コピー
を選択するか、ツールバーのコピーボタンをクリックすると、選択中のチップの情報を内部に保存します。保存されたチップは、任意の場所に「貼り付ける」ことができます。
削除する
メニューバーの 編集
> 削除
を選択するか、ツールバーの削除ボタンをクリックすると、選択中のチップを削除します。
移動する
選択中のチップのいずれかにマウスポインタを合わせ、左ボタンを押下したままドラッグすると、選択中のチップを移動することができます。
音量を変更する
選択中のチップのいずれかにマウスポインタを合わせ、右ボタンをクリックして開いたメニューから 音量設定
を選ぶと、選択中のチップの音量を、指定した音量に一括変更することができます。
チップの音量の既定値は 0 です。
あるいは、ツールバーの音量上下ボタンを使って、選択中のチップの音量をそれぞれ増加または減少させることができます。
チップの貼り付け
切り取りまたはコピーしたチップは、別の場所に貼り付けることができます。チップは、マウスポインタが示す位置から貼り付けられます。
小節の挿入
小節を挿入したい場所でマウスの右ボタンをクリックし、開いたメニューから 小節の挿入
を選択すると、その場所に小節を1つ挿入することができます。
小節の削除
削除したい小節の中でマウスの右ボタンをクリックし、開いたメニューから 小節の削除
を選択すると、その小節を削除することができます。その小節に含まれていたチップはすべて削除されます。
小節長の変更
長さを変更したい小節の中でマウスの右ボタンをクリックし、開いたメニューから 小節長の変更
を選択すると、次のウィンドウが表示され、その小節の長さを変更することができます。
例えば、小節長の倍率を 0.75 に設定すると、その小節は4分の3拍子になります。
通常は1つの小節の長さだけが変更されますが、後続の小節の倍率もすべて変更する
のチェックを入れると、その小節とそれ以降のすべての小節の長さが指定値に変更されます。
モードに依存しない操作
ガイド間隔を変更する
編集モードで配置されるチップは、すべてガイド線に合わせて配置されます。ガイド間隔は、ツールバー、またはメニューバーの 表示
> ガイド間隔
から変更することができます。

譜面の表示倍率を変更する
ツールバーから、譜面のたて方向の表示倍率を変更することができます。
基本情報を編集する
曲名
曲のタイトルを記入します。
アーティスト名
曲のアーティスト名(曲の製作者や歌い手、ブランドなど)を記入します。
レベル
譜面の難易度を数値で指定します。 数値が大きいほど難易度の高い譜面であることを意味します。
プレビューサウンド
プレビューサウンド(曲が選択されている時にループ再生される短めのサウンド)ファイルへのパスを設定します。 相対パスの場合、譜面ファイルが存在するフォルダが基点となります。
推奨される仕様は次の通りです。
- フォーマット: WAV, Ogg/Vorbis, MP3
プレビュー画像
プレビュー画像(曲が選択されている時に表示される一枚絵)ファイルへのパスを設定します。 相対パスの場合、譜面ファイルが存在するフォルダが基点となります。
推奨される仕様は次の通りです。
- サイズ: 400 x 400 ピクセル
- フォーマット: JPEG, PNG, BMP, GIF, TIFF
ここで指定された画像は、SSTFEditor の基本情報タブの上部にも表示されます。
説明
曲や譜面に対する説明を記入します。
動画
譜面の BGV チップで再生される動画ファイルへのパスを設定します。 相対パスの場合、譜面ファイルが存在するフォルダが基点となります。
推奨される仕様は次の通りです。
- サイズ: 1280 x 768 ピクセル
- フォーマット: H.264, 2000bps
- ファイルに音声ストリームが含まれている場合、その音声は無視されます。
BGM
譜面の BGM チップで再生される BGM ファイルへのパスを設定します。 相対パスの場合、譜面ファイルが存在するフォルダが基点となります。
推奨される使用は次の通りです。
- フォーマット: WAV, Ogg/Vorbis
- ファイルに動画ストリームが含まれている場合、その動画は無視されます。
備考:動画と音声が含まれた単一の H.264/AAC ファイルを用意し、「動画」と「BGM」の両方にそのファイルパスを指定することが可能です。
メモ
任意の番号の小節に、メモ(小節メモ)を記述することができます。 これらの小節メモは譜面上に表示されるため、例えば歌詞などを記入することで譜面の現在位置の把握に役立つかも知れません。
ファイルの読み込みと保存
開く
SSTFEditor で開くことができるファイルの形式は、次の通りです。
- SSTFormat (
*.sstf
) - DTX / SSTF over DTX (
*.dtx
) - GDA (
*.gda
) - G2D (
*.g2d
) - BMS / BME (BM98ドラマニスタイルに準拠のもの)(
*.bms
,*.bme
)
備考:いずれの形式も、開く際に、内部的に SSTFormat に変換されます。
保存する
SSTFEditor で出力することができるファイルの形式は、次の通りです。
- SSTFormat (
*.sstf
) - SSTF over DTX (
*.dtx
)
SSTF over DTX形式で保存する場合の注意点については、「SSTFEditor で SSTF over DTX ファイルを作る」をご覧ください。
譜面を再生する
編集中の譜面を、オプション設定で指定されたビュアーアプリ(通常は DTXMania2)を使って再生することができます。 再生の前にファイルに保存する必要はありません。
メニューバーから再生
を選択するか、あるいはツールバーから再生コマンドを選択できます。
最初から再生する
編集中の譜面を、先頭(小節番号0)から再生します。
現在位置から再生する
編集中の譜面を、現在の小節の先頭から再生します。現在の小節とは、譜面上に表示されている赤い線の存在する小節のことをさします。
現在位置からBGMのみ再生する
編集中の譜面を、現在の小節の先頭から再生します。ただし、BGM チップのみが再生され、その他のチップの音は再生されません。
配置済みのチップの音に邪魔されずに BGM から他のサウンドを聞き取りを行いたい場合などに有用です。
再生を停止する
ビュアーの再生を停止します。
再生速度を変更する
ビュアーでの再生速度を変更します。BPM と各サウンドの周波数に影響を与えます。 既定では等倍(x1.0)です。
オプションを設定する
メニューバーの ツール
> オプション
を選択すると、オプション設定ウィンドウが開きます。
オートフォーカス
これにチェックを入れると、マウスポインタが譜面エリアに入ったときに、フォーカスを譜面エリアに自動的に移動します。 チェックを入れない場合は、譜面エリアをクリックするまでフォーカスは移動しません。
最近使用したファイルの一覧
これにチェックを入れると、メニューバーの ファイル
をクリックしたときに、最近使用したファイルの一覧が表示されます。また、そのときの最大表示数を指定することができます。
チェックを入れない場合は、表示されません。
ビュアー
ビュアーアプリへのパスを指定します。 このパスに指定されているアプリが存在しない場合は、ツールバーのビュアー系操作コマンドがすべて無効になります。
備考:ビュアーアプリは、SSTFEditor と互換性がある必要があります。 既定では、SSTFEditor と同じ場所にインストールされている DTXMania2 が指定されています。
SSTF変換時に確認ダイアログを表示する
SSTFEditor が編集できるのは SSTF ファイルだけですが、DTXやGDAなど、いくつかのファイルもインポートすることができます。
これにチェックを入れると、SSTF以外の譜面ファイルを読み込む際に、SSTFに変換してよいか否かを問い合わせる確認ダイアログが表示されます。
チェックを入れない場合は、確認ダイアログは表示されません。
ライド
ライドチップを表示するレーンを指定します。
チャイナ
ライドチップを表示するレーンを指定します。
スプラッシュ
スプラッシュチップを表示するレーンを指定します。